原神×クロスアンジュ 第26話『情報戦』
ブラック・ノワールを倒して、戻ろうとしたところ、新生エクスクロスの通信が全てダウンしてしまう。
サリア「何事?予備のイントラネット……も、繋がらない!?」
アンジュ「(メガホンで)ヴィヴィアン以外で、こんなメガホンを使う日が来るとは思わなかったわ。サリア、一体何事?」
サリア「(メガホンで)原因不明よ、とにかく敵は撃破したのだから、全機帰還して!」
刻晴「電気や水道なんかには異常はないけど、部隊内のネットワークシステムがやられているわね……これは……」
胡桃「レベルが高いIT戦かな?」
ヴィヴィアン「こういう時は、あたしにお任せ!(新生エクスクロスのメインコンピュータを操作し)
おおう……これは、高度なハッキングだね。外部から新生エクスクロスのメインコンピュータを操作されてる」
コレイ「何とかならないのか?」
ナヒーダ「私も、世界樹の知識にハッキングを受けた形跡を確認したわ」
ヒルダ「どういうことだよ!?世界樹ってテイワットの存在だろ!?アル・ワースから入れる奴がいるのかよ!?」
アルハイゼン「世界樹に……侵入だと?」
カーヴェ「そんなことが有り得るのか……」
サリア「ちょっと待って……アンジュが、戻ってない。ヴィルキスは先の戦闘には参加してたけど、隊内ネットワークが使えないから、戻ってないことに気付くのが遅れたわ」
~真実のアルゼナル跡地~
アンジュ「……あれだけの倒された連中が復活してたんだからね。あんたも復活してても、驚かないわ」
エンブリヲ「フフフ、帰還中に突然拉致されてもその気の強さ、流石だな」
アンジュ「ヴィヴィアンに、ナオミのことを突かれて、自爆したあなたがまたやってくるとはね」
エンブリヲ「ナオミ?誰だ、それは。私の記憶にナオミと言う名前は無いな」
アンジュ「何を言っているの……!?」
ドットーレ「無駄だ、アンジュ。その男は私が世界樹に侵入し、連れ帰ることで蘇った存在だが、ナオミの存在は彼を不安定にしかねないからね。戻すときに、エンブリヲの記憶からナオミのことは消させてもらった」
アンジュ「世界樹に、侵入……蘇った存在……つまり、ドアクダーやブラック・ノワールを復活させていたのは、あなたってわけ!?」
ドットーレ「いかにも。更に言えば新生エクスクロスで一番火力の高いアタッカーである君は、私の計画の邪魔になるのでね。君にご執着のエンブリヲを別の世界線から連れてきたというわけだ。ナオミと言う邪魔な知識だけは、消させて貰ったがね」
アンジュ「……あんたは、エンブリヲ以下の外道だわ。人を人とも思っていない。コレイに非道な人体実験をしたのも、あなたでしょう」
ドットーレ「おっと、これでも私はファデュイ執行官、ファトゥス第二位でね。神の目を持っていない君に、生身で負けるつもりは無いよ。君の部隊にも神の目の所有者はいるだろう?彼等彼女等を相手に、ヴィルキスなしで、生身で勝てるか?」
アンジュ「だからと言って、エンブリヲに私の身体を好きにはさせないわ!」
デュオ「おっと、アンジュに手出しはさせねぇぜ!」
アンジュ「あんた……」
ドットーレ「何者だ、貴様」
デュオ「俺はデュオ。デュオ・マックスウェル。逃げも隠れもするが、嘘は言わない、デュオ・マックスウェルだ。アンジュ、逃げるんだ!こいつは、あの『召使』アルレッキーノよりも格上だ、機体なしに勝てる相手じゃねぇぞ!」
エンブリヲ「貴様、私からアンジュを奪う気か!」
アンジュ「エンブリヲ、あんたが私に手を出したらナオミが悲しむ。ナオミを泣かせるわけには、いかない!ヴィルキス、来なさい!次元を超えて、今すぐ私の下へ!」
ヴィルキス、アンジュの意思に応えて即座にアンジュの下へ。
デュオ「流石だな」
アンジュ「見事なタイミングで割り込んでくれて、助かったわ。デュオ」
デュオ「ヒイロが外の敵を引き寄せてくれたからな。サリアとヒルダも来てくれている」
ヒルダ「アンジュ、無事か!デュオ、先に単独で入ってたお前がアンジュを助けてくれたんだな!」
サリア「ヴィヴィアンが部隊のネットワークを再構築したけど、まだハッカーとバトル中なのよ。とにかく、新生エクスクロスと合流するわよ!」
エンブリヲ「待て、アンジュ!私には……もう、アンジュしかいないのだ!」
サリア「エンブリヲ……!この男も蘇っていたの!?」
アンジュ「決着をつけたいなら、いつでもつけてあげるわ。それまでに、思い出しなさい。ナオミのことを。
世界の貧困、差別、戦争、暴力を無くそうと必死で研究を続けていた、科学者エンブリヲを信じた女の存在を。
それすら思い出せなくなっているなら、次に会った時、私があんたを叩き潰す!」
その言葉を受けたエンブリヲは、アンジュの追跡を辞め、真実のアルゼナルへ戻っていった。
エンブリヲ「ナオミ……その名前を聞くと、私は自分のしていることがこれで良いのかと言う気持ちが溢れてくる。何なのだ……」
ドットーレ「エンブリヲ、アンジュに逃げられたのか?
あれだけの高い火力を持つヴィルキスを操る女は、隊内ネットワークを使えなくても脅威だからな。
……しかし、あの部隊は相当凄腕のハッカーがいるようだな。
私が徹底的に破壊した隊内ネットワークをもう復旧させ、こちらに侵入を試みている。大したものだよ。
……情報戦は私が引き受けるが、機動兵器戦についてはエンブリヲと、もう一人世界樹で並行世界から連れてきた、セルリックに任せることにしよう」
セルリック「エンブリヲ、私も教主アマリに執着しているという点では君と同じだ。ここは協力し合おうではないか」
~新生エクスクロス~
ヴィヴィアン「こいつ、あたしより格上かも……!ファイアウォールも軽々しく突破してくるし!」
ヴィヴィアンのIT戦は一進一退を続けていた。
ナヒーダ「私の方も、世界樹の知識にアクセスされないように、一時的にスタンドアローン化させておいたわ」
コレイ「草神様、あたし達大丈夫かな……」
刻晴「ハッカー勝負になるなら、私達に出来ることなんて限られる……ヴィヴィアンを信じるしかないわ」
胡桃「こういう時は力になれないのが、もどかしいよねえ」
サリア「少しでもヴィヴィアンの助けになるよう、美味しいジュースとお菓子を用意しましょう」
ナヒーダ「私が手伝ってあげる」
サリア「ありがとう」
ナヒーダ「サリアは、ヴィヴィアンが怖いの?」
サリア「えっ……?」
ナヒーダ「ヴィヴィアンは今、皆のために全力で戦っている。それは事実よ」
サリア「分かってる……でも、あの子は……私のトラウマや秘密を暴き、何度もそれを蒸し返したり、どこから仕入れて来たか分からない知識を使って相手をガタガタにするもの。それが怖くないと言えば、嘘になるわ」
ナヒーダ「それでも、ヴィヴィアンはあなたのことを仲間として大切に思ってるわ」
サリア「本当に?私がヴィヴィアンと戦った時は、何度も何度も……!」
ナヒーダ「でも、あの子がサリアへの精神攻撃に使った材料は、あくまで『サリア自身が呼び起こした結果』だけでしょう?サリアが意図したものでは、ないにしても。あなたの存在意義を否定するものでは、なかった」
サリア「確かに、そうだけど……」
ナヒーダ「ヴィヴィアン、あの子は世界樹の知識に匹敵するほどの知識があるわ。もしかしたら、私の知らないところで世界樹から知識を得ているのかもしれない。もしその知識を本気で悪用したら、どんな存在でも言葉だけで存在意義から失わせることだって、出来るわ。ブラック・ノワールやマジンガーZEROにかけてた精神攻撃を思い出せば、分かるでしょう?」
サリア「……そうね」
ナヒーダ「エンブリヲに対しても、ヴィヴィアンの本気の『精神攻撃』がどれほど苛烈だったか、分かるでしょう?」
サリア「ナオミの存在を突き付けて、彼女の死の原因がエンブリヲにあること。
ナオミが死んでいる限り、あいつに救いは無いこと。
……確かにそうだったわ」
ナヒーダ「でも、サリアに対してはあくまでサリア自身の恥ずかしいことの暴露にとどめてる。ヴィヴィアンにとっては、それも親愛の情の一つなのよ。ふふっ、サリアにとっては胃痛の種でしょうけどね。サリアにとっては、勿論、溜まったものじゃないでしょうけど。」
サリア「……そうね。確かに私、必要以上にヴィヴィアンを恐れすぎていたかもしれない。今回の戦いが終わったら、一緒にゲームでもしようかしら」
ヴィヴィアン「こなくそー!こいつ、いい加減にしろよなー!何重にも張ったファイアウォールを易々と突破しやがって!」
サリア「ヴィヴィアン、頑張って。あなたなら、必ず勝てるわ」(オレンジジュースとお菓子を差し出し)
ヴィヴィアン「おおう?サリアが急に優しくなった?……そうだ。良い事を思いついたよ。んふふ……」
警報が鳴る。
サリア「私達は出るわ。ヴィヴィアン、ここは任せるわよ!」
ヴィヴィアン「いってらー!」
アマリ「セルリック、あなたも生き返っていたんですね」
ホープス「全く……黄泉で大人しくしていればいいものを」
セルリック「ヴィヴィアンは博士が足止めしている。果たして私のドグマ……消滅の伍式:EXHALTに真っ向勝負で勝てるかな?」
エンブリヲ「アンジュ……!」
アンジュ「最後までナオミのことは思い出せなかったみたいね。仕方ない、ここで決着をつけてあげるわ!」
セルリック「む……なんだ?このメールは?
『教主アマリ・アクアマリンの過激画像!アマリvsアンジュ!最高のキャットファイトが今ここに!ここをクリック!』
……ふむ(クリックする)……うおおおおおおお!?!?ペロリーナの画像ばかり出てきて、ワース・ディーンベルが動かぬ!」
アマリ「……??」
ヴィヴィアン「(通信が入る)あっははははははは!
セルリック、ありがとね!
あんたが今開いたメール、あたしのフィッシングメールで、バックドア・キーロガーと特製ウイルスを仕掛けさせてもらったよ!」
ドットーレ「(通信が入る)おい、セルリック!貴様、何をしているんだ!
怪しいメールは添付ファイルを開かない、URLを開かない!
これはセキュリティの基本だろう!?
私の方まで感染してしまったぞ!
……まずい、世界樹へのアクセスと、制作した情報も遮断される!
うわああああああああ!!」
アマリ「創造の零式:天地真命!」
セルリック「ぐわあああああああああああああああ!!!(爆散)」
エンブリヲ「私は……そうか、別の世界線から呼びこまれたエンブリヲだ!……アンジュ。私が博士のシステムを破壊しよう。そうすれば、博士がアル・ワースから不正に世界樹にアクセスすることは出来なくなる」
アンジュ「……ナヒーダは大丈夫なんでしょうね?」
エンブリヲ「草神ブエルは元々テイワットの存在だから、影響はない。私は世界樹から呼び出されている存在だから、博士のシステムを破壊することでこの世界から消えるがな!
調律者として、この世界に不要な異物は排除する。
博士ドットーレよ、貴様も私も、この世界には不要な異物なのだ!
ディスコード・フェイザー!!」
ドットーレ「エンブリヲ、貴様ぁぁぁぁぁぁぁ!!!」(爆散)
アンジュ「今のって……」
サリア「ええ、間違いない……『ナオミの世界線から呼び出されたエンブリヲ』だわ……」
クリス「あいつ、ナオミのところに帰れたのかな……」